複数の思考を素早く切り替える

複数の思考を素早く切り替える

この記事では、複数の思考の素早い切り替えについてまとめます。
Clock Icon2025.01.13

こんにちは。人事グループ・組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。

仕事をしていると、複数のことを同時に考えているとしか思えない速度で受け答えや意思決定をする人がいます。しかし、根本的には人は一つのことしか考えられません。実際は、考えるテーマを素早く切り替えて複数のことを順番に考えています。

この記事では、複数の思考の素早い切り替えについてまとめます。

複数の思考を素早く切り替える考え方の重要性

複数の思考を素早く切り替える考えは、複雑なタスクや状況に対応し、効率的かつ効果的に目標を達成するために重要です。以下にその利点を整理します。

  1. 複雑な状況への対応力が向上 : 複数の要素が絡み合う状況でも、全体を把握しながら同時に異なるタスクを処理できます
  2. 時間の効率化 : 業務に必要な時間を短縮できます
  3. 予測と準備ができる : 今行っていることの次の展開を予測し、準備することでスムーズな対応が可能になります
  4. 継続改善ができる : 俯瞰した視点と切り替えることで、改善対象に気づきやすくなります
  5. 柔軟な対応ができる : 状況が変化しても、思考を切り替えながら適切に対応できます

複数の思考を素早く切り替えるプロセス

複数の思考を素早く切り替えるプロセスについて例を、以下に記します。

※内的対話と外的対話については、以下の記事を参照ください

複数の思考を素早く切り替える考え方のポイント

複数の思考を素早く切り替える考え方には以下のポイントが役立ちます。

  1. 複数の視点
  2. 優先順位付け
  3. 無意識での処理

1. 複数の視点

複数の視点や役割を意識的に分離し、それぞれを適切に切り替えます。

  • 例 : ミーティングの議題に注目しつつ、進行状況や関係者の表情も把握する

2. 優先順位付け

思考やタスクの優先度を瞬時に判断し、重要なものから対応します。また、考える必要がない要素は思考の対象から除外します。

  • 例 : 議題が脱線している場合、進行の修正を最優先にする

3. 無意識での処理

繰り返し行う業務は認知負荷が軽減され、無意識で処理しやすくなります。

  • 例 : 会話内容をリアルタイムで議事録に転記する

複数の思考を素早く切り替える力を強化する方法

複数の思考を素早く切り替えて扱う能力を高めるための工夫には、以下のような方法が有効です。この能力は、コンテキストスイッチングをスムーズに行い、効率的にタスクや視点を行き来する力を養うことが目的です。

  1. メタ認知を鍛える
  2. 視座・視野・視点を磨く
  3. 優先順位を明確にする
  4. スキルの習熟度の向上

1. メタ認知を鍛える

自分の思考プロセスを客観的に把握し、現在のタスクの状況や必要な切り替えを意識することで、思考の切り替えのきっかけを掴めます。

メタ認知については、以下の記事を参照ください。

2. 視座・視野・視点を磨く

特定のテーマについて視座・視野・視点が優れていると、そのテーマについて掘り下げるべき視点を認識できます。結果として、考えるべき複数のテーマを把握し、意識しやすくなります。

視座・視野・視点については、以下の記事を参照ください。

3. 優先順位を明確にする

複数の対象について考える際、すべてを同等に扱うのではなく、重要度に応じた優先順位を意識すると、無駄な思考に時間を使わないで済みます。

4. スキルの習熟度の向上

特定の領域に関して詳しくなったり、特定の業務に習熟することで、やりとりの結果を予測しやすくなります。結果として並行して考えるべきお題を思いつきやすくなります。

同様に、習熟することで無意識に業務を遂行できる範囲が広がります。無意識での作業ができることで、思考の余力が増え、作業をしながら別のお題に思考のリソースを割当てることができます。

複数の思考を素早く切り替える際の注意点

複数の思考を素早く切り替える際、2つの注意点があります。

  • 集中の阻害 : 集中を必要とする業務の途中で思考を切り替えると作業や判断のミスが発生しやすくなります
    • 一つの思考に集中するのが適しているか、複数の思考を切り替えるのが適しているか判断する必要があります
  • 先読みの失敗 : 複数の思考を元に会話や業務の展開を先読みした場合、先読みが外れる場合があります
    • その予測が角度の高い推測なのか、不確実な憶測なのかで、有効な先読みを続けるのか、止めるのか判断する必要があります

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